2023/10/20追記:
恐れ多くもこの記事がオモコロ杯で銅賞を受賞しました。めでてぇ
初めまして、イザヤマです。
時に皆さん、メロン好きですか?
まぁ聞くまでもなく好きですよね。メロンの好感度の高さってタモリに匹敵すると私は考えています。タモリのアンチスレって存在しないんですよ。
もう一つだけ質問させてください。
皆さんはメロンにどのような印象を持っていますか?
これは完全に私の予想なのですが、なんとなく「貰い物」や「贈答品」といった認識が皆さんの中に共通してあるのではないでしょうか。私個人の考えとしても晴れの日の印象が強いです。引き出物の桐箱の中にデンと鎮座する風格たるや、人間の私が気圧されるような気さえします。
そんな非日常のシンボルとしての側面を持つメロンですが、旬の季節にはスーパーなどで山積みになって売られていますよね。皆さんもこの夏一度は目にしたのではないでしょうか。
つまり何が言いたいかというと、この記事が書かれている時期である7~8月は一年の中で最もメロンが日常生活に介入している期間なのです。
そしてメロンが比較的安価に手に入り、身近なものとなる今の時期だからこそ私には皆さんに伝えたいことがあります。
ズームしてよく観察してみてください。
何かに似てません?
そう、メロンの網目ってマジで地図なんです。
万が一にも「奇を衒っただけ」などとさえずる輩に一切の正当性を与えないためにも例を挙げて説明していきます。
まずはこの部分、
ほぼ私有地みたいなクソ狭い道路に見えませんか?
グーグルマップってこういう道ばっかり通らそうとしてきません?私だけですか?
ここの空間は
早朝から隠遁老人が跋扈する公園だと思うんですよ。(大抵ゲートボールかぺタンクが始まる)
なんならもう私にはセブンイレブンの分布図がありありと見えています。
経営戦略ということを差し引いてもセブンイレブンって密集しすぎでは?
納得していただけたでしょうか?
あるは、これでも私は異端として黙殺される小市民の域を出ないのでしょうか?
私は5歳のころこの事実に気づいたのですが、周りのお友達はおろか、大人さえも私の言葉を聞いてはくれませんでした。(当時は幼児の何気ない一言を共有することで他者からの注目を集め、あまつさえ自己顕示を行うといったムーブメントは存在しなかったため)
しかし現代には文明がもたらした素晴らしいコミュニケーションツールが存在します。
今のは「インターネット」と網を意味する英単語「net」をかけた所謂「ギャグ」のつもりだったのですが、どうでしたか?皆さんがどのように受容したかは私にはわかりかねます。しかし、皆さんを楽しませたいという私の歓待の精神が今しがたの発言に込められていたという事実は考慮するに値するのではないでしょうか?
そんなわけで顔も知らぬ画面の向こうの皆さんに「確かに!」の一言を捻り出させるために「網目が地図になったメロン」を構築していこうと思います。
制作に取り掛かる前に、まずはメロンの網目で構築する街を決めないといけません。そこで独断と偏見ではありますが「最もメロンの網目で作るにふさわしい街」を決定しました。
ということで激しい紛議の末、メロンの網目で構築するに最もふさわしい街は中野であるという結論に至りました。審査において焦点となったのはズバリ「曲線」です。
メロンの網目は自然物であるため直線的な構造を持ちません。そのため浅草に見られるような「碁盤の目」の構造を持つ街とは相性が悪く、おのずと入り組んだ構造を持つ街とのシナジーが生じてきます。
その点においてサブカルの巣窟である中野は非常に適性があり、まさに訪れる人間の性根を反映したようなラビリンス的入り組みを発揮していたことが抜擢の決め手となりました。
作業に取り掛かろう
ここまで詐欺セミナーもかくやというほど流暢に話を進めてきましたが、賢明な諸兄姉はお察しの通り、メロンの植え付けの時期は4月から5月です。人間が耐えられない暑さにメロンが耐えられるはずがないでしょうからね。
そもそも私には園芸の知見が全くないし、あったとしても土地の確保ができません。
つまり「網目が地図のメロン」の実現など夢のまた夢、メロン農家に戦斧で脳天をカチ割られても文句は言えないような妄言であるということですね。
まあ、策があるからこうやって記事をかいているんですけどね、初見さん。
私はメロンの網目でパッチワークを行うことでこの難局に立ち向かいたいと思います。
要するに網目を一度抽出し、再配列することで望む形に変えてしまおうというわけです。
一度取り出してしまえば複雑な人名でさえも容易に作り出すことができてしまいます。
必要な作業をロードマップにまとめるとこんな感じです。
上記の流れに沿って制作を進めていきましょう。
まず最初に今回行う「パッチワーク」において「パッチ」の役割を果たすメロンの網目模様を抽出していきます。前例が見つからなかったので「抽出」という表現が適切かはわかりませんが、とりあえずこの記事中ではこの表現で統一していきます。
改めて、今回使用するメロン(税込980円)です。
後の世にクジラより有効活用されたメロンとして名を刻むことになるでしょう。
まずは中身を食べましょう。この時点で味が「瓜」になるまで身をこそげておくと次の作業が格段に楽になるので意地汚さを全開にしてかっ食らいます。
皮だけになったら内側の「瓜」の部分をかつらむきの要領で取り外していきます。
外側だけになった皮は一度天日干しをして
重石を載せて平らにします。この辺りは押し花のノウハウと大体同じなので、電子レンジを用いて乾燥を速めるとよいかもしれませんね。
天日干しが終わった皮はすぐに丸まろうとするため、できるだけ早く重石をのせましょう。
そのまま放っておくと「栄養失調のトランセル」になります。
メロンの緑の部分をカッターで切り取って網目だけを抽出していきます。刃は細ければ細いほど良いので彫刻刀などが家にある人はそちらを使った方が良いでしょう。
一昼夜かかりましたが無事にメロンの網目を抽出することができました。
歩止まりは8割くらい。
あとはメロン色の球を用意して
国土地理院から拝借した地図の通りにメロンの網目を切り取り貼りつける作業を繰り返していきます。
「メロンの網目で地図を再現する」という作業において効率的な方法が存在するのかはわかりませんが、少なくとも私の頭では思いつかなかったので
地図を球に写して都度その上に網目を切り貼りしていくというスタイルで進めていきます。
目と腰に気を配りつつ作業に集中していきます。
どうでしょうか。これが何かと聞かれたらウケを狙わない限り百人中百人が
「メロンである」と回答するでしょう。
保護ネットをかぶせました。いよいよ本物と見分けがつきませんね。
ということで、まごうことなき「網目が中野駅付近の地図になったメロン」を構築することに成功しました!!
さて、「網目が中野駅周辺になったメロン」を名乗るからには
ガタン...ゴトン...
答え合わせをしなければ嘘でしょう。
このメロンを頼りに中野駅周辺を散策していきます。
南口を出て右に曲がってきました。
メロンによるとこの先に十字路があるはずなのですが
あっ!
ある!
すいません、つい大フォントが出てしまいました。
引き続き前に進んでいきましょう。
ここを左に曲がると分かれ道が出てくることになっているのですが、
あっ!
ある!!!!!!!!
すいません、特大フォントに加えてたくさんの感嘆符まで出てしまいました。これが感情失禁というやつでしょうか。
皆さんついていてくれていますか?
もしかして私が一人で興奮していただけ?
ともあれ、今回制作したものが実際に地図として機能することの確認ができました。これで名実ともに「網目が中野区の地図になったメロン」を名乗ることが許されたのではないでしょうか。
...まぁところどころ歪みがひどい箇所があって、存在しない通りが存在していたり、縮尺がバグったりなどはあったんですけどね。
ただ私は「網目が地図になったメロン」を生み出したこと自体に意義があったと信じています。「網目が地図になったメロン学」(地メロン学)の草分けたるこの記事を読んで、さらに洗練された「網目が地図になったメロン」を作り上げる人が現れるのを私は心待ちにしています。
私は記事を書くにあたって買ったメロンを消費しなければならないのでここらで失礼します。ご高覧ありがとうございました。